ことばと広告さんのポストが好きでよく見ているのですが、先日「SNSの意見が「自分の考え」になっていませんか?」というコメント付きで、ある本を紹介されていました。
そのフレーズが気になって、早速kindleで購入して読んでみたのでメモと併せてご紹介します。
SNSの意見が「自分の考え」になっていませんか?https://t.co/t2oKcXNzbv pic.twitter.com/4j5ejcYGfL
— ことばと広告 (@kotobatoad) 2023年10月8日
▼「考える」の始め方(出口治明 著)
- 「考える」と「悩む」を混同しないこと。違いは、「知る」というプロセスがあるかどうか。知り、考えられるようになることで楽観的に生きられる。(楽観的=知らないことに対する不安や悩みを抱えなくて済むという状態)
- 知は力 [ Knowledge is power. ] 。無知は力 [ Ignorance is strength. ] にならない。(無知は力=知がない人を逆手にとり、政府が力をつけている状態)
- 「考える」は問いを持つことから。
- 目の前の違和感を見逃さない
- 疑ったルールや事象に対し、「なぜ」「どうすればいいか」を考える
- おかしいと思ったら声を上げ、説明する
- 考えるコツ
- 「とは」を考える。自らその言葉の定義を定めることで、たしかな知を頼り、原理原則に立ち返る。
- 「タテ(歴史)」「ヨコ(他者)」「算数」で物事をみる。
- 真の多様性とは、「ひとりひとり違う」ということ。すべては個人差であり、その人をありのまま受け入れる、ということ。
- 「らしさ」にはアンコンシャス・バイアスが付随する。
- 人間はグラデーションにすぎない。○○における、1位~80億位があるというだけ。分けずに、1列であることを意識する。
- 自分と異なる人とのコミュニケーションをとるコツは、「数字」「ファクト(事実)」「ロジック(論理)」。これらを使って、共通言語や共通認識を増やしていくこと。
対象読者が高校生や大学生など、これから社会に出ていく人向けのようなので、かなりやさしい文章で書かれていてスルスル読めます。
スマホネイティブなZ世代と呼ばれる人たちが、SNSで見つけた言葉をまるで自分の考えであるかのようにしないで、というディスクリプションでしたが、学生だけに言えた話ではないと思います。特に自分。
シンプルに書かれていますし、わかりやすいので一読の甲斐はあるはず。
ビジネス塾で講師として登壇される方々が口を揃えて言うのは、「本を読め」「勉強しろ」ということ。流れてくる他人のつぶやきと我流だけで突っ走れる世の中ではないということだと理解しています。
読書の秋、本は最初の10ページを読んでみて、進むかどうか決めるのがいいそうです。(はじめに、を除く)