まこりーぬの愛称で有名な、齊藤麻子さんの著書『デジタルマーケの成果を最大化するWebライティング』を読みました(とても読了後とは思えない出だしで恥ずかしい)。
会社アドレスに送られてくるメルマガやXで見かけるインタビュー記事など、こちらから勝手に色々と拝見していただけなのですが、そこで紹介されていた本の【「はじめに」全文公開】で「私のことじゃん・・?」と震撼。
既にご本人が公開されているので、一部抜粋してご紹介↓
「いいライターがいない」構造的な理由
「ライター」は、いますぐ誰もが名乗れる職業です。参入障壁がゼロだからこそ、玉石混交になってしまうのはある程度仕方がありません。また、参入障壁が低いこと以上に、スキルアップの機会を得づらい点が諸悪の根源だと感じます。残念な原稿があがってきたとき、ほとんどの編集者は「あとはこちらで対応します」と業務を巻き取ります。なぜなら修正箇所が多ければ多いほど、「なぜこの文章がよくないのか」を逐一指摘するより、自分の手で黙々と直したほうがはるかにラクだからです。つまり、未熟なライターほどフィードバックを得られる機会がありません。・・・
このように、業界の構造そのものが「ライターのスキル向上の機会」を奪っているのです。・・・
コンテンツマーケティングの変化とテクノロジーの進化に伴い、「とりあえず文字を納品するだけのライター」が淘汰されることはほぼ間違いありません。しかしながら「マーケティングの成果に貢献するライター」へと変貌すれば、あなたに「仕事を依頼したい」と考える企業は確実に存在します。・・・
これを本業マーケター、兼ライター&編集者という立場にいる人が書いているのは面白そうだな、とさっそく本屋に飛び込みました。
私が勤める会社はBtoB企業であり、それなりの金額が動くビジネスなのでターゲットとしてはtoCほど広くはないのがネックですが、それでも生かしていきたいと思った内容を備忘録的にまとめておきます。
- コンテンツマーケティングが目指すのは、「直接CV」か「純粋想起」か
- 記事は、ニーズに合うCVのある記事を、ニーズがある人に届ける
- 記事は、「実務でくり返し使える」「長期の知見がある」「固定観念を覆している」ものがよい
- 記事を書くにあたって、「熱量」と「業界理解」はマスト
- SEOにウケるコンテンツと、SNSにウケるコンテンツは違う
- 前者は「~とは?」などニーズに寄り添うもの、後者はエンタメやニュースなど記憶に残る+αがあるもの
- トピッククラスターをイメージして、1KWにつき1記事だけでなく、関連記事との内部リンクを張り巡らせる
- 記事の種類
1.ノウハウ記事:超具体的に、自社ノウハウは使いまわしOK
2.まとめ記事:専門性のある人がまとめる、選び方も案内する
3.インタビュー記事:大胆に削りつかみを入れる、聞きたい人にインタビューする
4.事例記事:導入理由と成果がわかるようにする
5.イベントレポート:面白さが伝わる読み物として再編集する
6.調査レポート - 記事構成は、「前提」「実践内容」「結果」「学び」を棚卸しする
- 取材で必要なこと
1.事前調査(SNS含む)
2.質問のつくり込み&事前共有
3.取材中は盛り上げ役
4.抽象度の高いKWは掘り下げる
5.自分が聞きたいことを聞く - 書く手順
1.目的を再確認する
2.集めた素材を1枚の紙の上に並べる
3.素材をグルーピングして並べ替える(時系列/抽象→具体)
4.タイトルを決める(30字程度)
5.必須ではないパーツを捨てる
6.つかみを入れる(旬なネタ/データ/常識否定/いきなり本題)
7.ひたすら書く
文脈の中で分かりやすく解説されている部分も多いので、中小企業の広報担当者は読んでみるべきだと思います。だいたい、ライター・編集者・インタビュアーとか全部ひとりでやってるはずなので(笑)
少数精鋭と言えば聞こえはいいけど、実際はそこに本業以外の雑務も比重高めに乗ってくるから、結局「時間ない!!」と叫んでいることが多いんだよな。少しでいいから仲間が欲しいと常々思いながら粛々と実務をこなしている中小企業のWebマーケ担当者でした。
外注を上手く頼る方法を会得して効率的に進めていきましょうね同士のみなさん、、!