Y's Photolog

アラサーOLが写真を学びながらWebマーケティングもがんばる記録。

小さな労働が気分転換になる、かも。

気持ちがいいもの。食器洗い。洗濯。靴磨き。ぬり絵。ただまっすぐ縫うだけの縫い物ースカートの裾がかりとかー。
しているあいだ、集中できる。何も考えないですむ。ちゃんと終る。心が落ち着く。おまけに用事が一つ片づく。<中略>
わざわざ散歩をしたりお茶をのんだりするよりも、そういう小さな労働をする方が、実は気持ちのいい気分転換になるのだった。

「泣く大人」くつろぎの時間 ④小さな労働 江國香織

 

最近、また江國香織さんの本を読み漁ることにハマっている。

「東京タワー」なんかの物語も好きだけど、エッセイを読んでいる方が楽しかったりするのです。物語はなんとなく話を覚えているものが多いけれど、エッセイはだいたい内容を忘れがちなので毎回新鮮な気持ちで読むことができるし(私の脳みそがポンコツなだけ)。

何度目かの読み直しをしている「泣く大人」にある、江國さんのくつろぎの時間。
散歩するより、お茶をするより、日常にありふれた単純作業がいちばんの気分転換になるというお話。

気分転換というとサウナに行ったりアロマを焚いてお風呂に入ったりという、いわゆる″リラクゼーション”と呼ばれる行為を連想します。

ただ、実際はそれほど効果がないなと思っていて。

どうも自分には、思考を緩めることより、何かに没頭して単純な思考回路にすることが気分転換になるのだと20代後半にして気づきました。

心が疲れているときは、色んなことを考えて思考がからまっていることが多いから、何かに集中する方が頭を空っぽにできる。身体が疲れているときはただ眠ればいいから単純でいいんだけど。

なんとなく感じていたことが江國さんのエッセイを通して言葉になったかんじ。
「これだ!!!」と覚醒したわけです。

そして大事なのは、”ちゃんと終わる”ということ。
終わらないものは結局ずっと頭の片隅に残ってしまって、それは悩みのタネを一つ増やしてしまうだけだから意味がない。

食器洗い、洗濯、アイロンがけ、断捨離。”終わる”ことで達成感もあるし、幸せホルモンのセロトニンもきっと出ているし、用事が一つ片付く。一石三鳥くらいある、はず。

悲しいことややるせないことがあったりして落ち込んでいるときは、気が済むまでとことん落ち込めばいいと思っています。だけどそれ以上に、日常のストレス発散には単純作業をこなすというリフレッシュ方法も有効なのだと、未来の落ち込むかもしれない自分のために残しておきます。

旅行や遠出をするより、「命の洗濯」がこんな身近にあるなら大変コスパがよろしいですね。
もちろん旅行好きの私にとって”旅行に行かない”という選択肢はありえないんだけど。

宮島の千畳閣にて

もちろん、こういう旅行の瞬間も最高の気分転換です。@宮島